外科矯正

外科矯正とは、『顎変形症』と診断された方に行う矯正です。
顎変形症は、骨格が偏位することで前後左右に顎がずれてしまう症状です。
この矯正には健康保険が適用され、従来の約3割の負担で治療が可能になります。

前後にずれてしまう例

写真:前後にずれてしまう例

左右にずれてしまう例

写真:左右にずれてしまう例

治療法

術前にはマルチブラケットを用いた術前矯正治療が必要です。
術前矯正治療を行う際に便宜抜歯が必要になる場合があります。

前後にずれていた方は術前治療前に上の前から4番目の左右の歯を便宜抜歯しています。
術前治療期間は1年6か月でした。
左右にずれていた方は便宜抜歯はしませんでした。術前治療期間は1年2か月でした。

手術は下顎のみ行う場合と上下顎同時に行う場合があります。
前後にずれていた方は下顎のみ手術を行い下顎を後ろに下げました。
左右にずれていた方は上顎と下顎を同時に手術して左右のずれを改善しました。
いずれの方も手術後に10か月から1年の術後矯正治療を行い、保定治療を2年から3年行いました。

治療に伴うリスクに関しては、手術は全身麻酔で行うために麻酔に伴うリスク、下顎に知覚麻痺が一時的に発生する場合があります。
術後矯正治療後に後戻りが生じるリスクもありますので術後矯正治療と保定治療がとても大切です。
費用は健康保険が適用になりますので矯正治療の負担額は\200,000から\300,000です。
保定期間は最低でも2年かかります。
このほかに手術と入院の費用が必要になります。