矯正治療での歯の移動

歯は矯正力をかけると移動しますがその仕組みはどうなっているのでしょうか?歯の周りの組織を歯周組織と言います。歯は歯槽骨という骨の中にあります。直接骨の中にあるのではなくて歯の根である歯根の周囲には歯根膜という繊維が存在します。歯根と歯槽骨の間には歯根膜があるのです。食事をしたときに咀嚼することで歯根膜が伸びたり縮んだりすることで噛みごたえを感じることができます。したがって歯根膜はとても重要な組織です。歯の移動にとっても重要な役割を果たしています。歯の移動側の歯根膜は圧迫されると歯槽骨が吸収されます。また移動側の反対側では歯根膜が伸展されて新たな歯槽骨が作られます。これが歯の移動中に繰り返されて歯の移動が起こります。歯根膜には神経や血管が存在するので歯の移動が起こるのです。とても重要な組織であることがお分かりいただけましたか。